interior_2010
福岡の中心地街ビルの6階にあるこの美容室は、近隣に美容室を経営するオーナーの2店舗目の計画である。若いスタイリストの教育を基本目的とし、流行"トレンド"をお客様と一緒に探していきたいという店のテーマに沿って、オーナーの要望であるアンティークスタイルに仕上げていく。たとえば何気なく過ぎていく日々を、いつもよりゆっくり歩いたりより道したりしてみる。すると今までそこにあるのに気づかなかったものや、新しい何かを見つけることがある。目指したのは、ふと角度を変えて見ると見えてくる様な、気づきのある空間である。エントランスに浮かび上がるのは"lott"を象徴する光のライン。歴史を刻んだレンガの重厚感の中で、緩やかにくすんだ曲線が柔らかい雰囲気を演出。ドリンクバーを備えたカラーリングカウンタでは、カラー剤を調合しながら、お客様とのコミュニケーションが生まれる。奥に行くにつれ狭まった空間は、イメージを一変させて真っ白い空間へ。一日の移ろいを感じれる、淡い光に包まれた心地良い場所となった。
TGD_sayo