Project

vin de table QUAD
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vin de table QUAD

interior_2009

今泉に新しくオープンしたお店『vin de table Quad』。オーナーの二人は、全国のお店で修行を重ねた後4年程前から、僕らデザイナー仲間や仲の良い友人達の集まりの場となっていた大宮のお店『diningbar OPT』からの独立組。 厨房に立つのはちょっとはにかにやさんのトモ。無口な職人肌の彼が創る料理達は、シンプルでいて優しく、繊細な味付けが特徴の「大人な女性」が喜びそうなもの達。かなり充実した量のフードメニューですが、非常にテキパキと段取り良く仕事を常にこなしています。 カウンターとお店の顔となるフロントラインを取り仕切るのは礼儀正しく人情肌のヒロ。僕の難しい要望のカクテルやワインの嗜好にもしっかりと答えてくれ、隅々迄気遣いを行き届かせる事の出来る、見ていて安心出来るバーテンダー&サービスマンです。 今回の厨房&カウンターのレイアウトでは、対象的な二人の特徴がうまく引き出されながら作業効率のロスと動線・デットスペースの面積を減らす工夫をしています。4方向から作業可能なアイランド型テーブルを、厨房火口部分とL字のバーカウンターで囲んだ開放的な厨房PLAN。L字カウンターからは、彼らの繊細な料理やカクテルが出来上がるまでの作業工程も楽しめるプランとしています。 厨房&カウンター廻りは彼らの色の出る空間。その為に二分割した片方の、厨房&カウンター客席部分のデザインは余計な装飾と色を排除した白・黒・シルバー&無塗装のタモ無垢材カウンターというデザイン。 そしてもう片方のテーブル&ソファー席は、外の景色を楽しみながら食事を楽しむお客様、仲間とのざっくばらんな会話を楽しむお客様、空間を楽しみながらゆっくり寛ぐお客様等様々なお客様の為の空間。建築開口部に面しながらテーブル席を配置し、連続する壁面や間仕切りとなる壁面、このお店の為にオリジナルにデザインしたテーブル等には染色を施さずとも自然の色見が強く、若干シルクの様な光沢感のあるサペリ材の突板を使用しています。 今回の為にオリジナルでデザインした最新作テーブル。Quadの「4」のイメージから、サペリ材の厚突板天板2枚を四方市松貼りとし、わずか3mmの鉄板を加工し4方に挟み込んだ薄脚のテーブル。製作方法は秘密です。 今回このテーブルを制作してくれたのは、木部は毎度おなじみnomade design蔵谷君と、金脚部は今回初コラボとなるチャビ君こと鉄職人の伊藤君。難しい納まりに良くチャレンジして下さいました。ありがとうございました。 名付けて「チャビ台」。でよかですかね。 テラス側よりソファー席を眺める。 テーブル席とカウンター席を視覚的に区切る2つの天井。 全体の施工を取り仕切ってくれたのは、大きな躯に小さな優しさ、カドやんこと角丸氏率いる綜合デザインさん。短い工期&厳しい予算の中、協力して下さり有り難うございました。すごく良い現場から良い物語が産まれた様な気がします。又、この物件に関って頂いた全ての方に感謝致します。ありがとうございました。 ワインの様に、いつまでも愛されるお店になります様に。