interior_2014
クライアントとの初面談後、第一回の実施設計も完了し着工寸前で彼の転勤が決定し、それから6年。帰福後に再度設計依頼を頂いた大変嬉しい案件でした。6年の歳月は、僕にとってももちろん彼にとっても、生活に対する価値感を改めて見直すに十分な時間だったように思います。魅せるための要素を最小限まで排除し、ひとつひとつの素材を吟味し、ひとつひとつの細やかなディテールに目を向け、家族揃って豊かで快適に暮らす事へ目を向けた地に脚の着いたデザインをする事が出来ました。わずかな揺れを伴う高層マンションの上層階という事もあり、壁面には天然素材の中でも和紙を採用。ロール上の機械漉きによる和紙を横流し貼りとすることで、一件何気なく見える壁も実際は手触りが良く、重ね貼りの横ラインがリビングから廊下一面に続く、とても心地の良いアクセントとなっています。
TGD_gaku